1.7倍マシマシな引越し準備・・・

夜の西の空にふと目をやったとたんに大きな流星が流れ落ちた。調べてみれば「おうし座流星群」のようだ。たまたま見ることのできた流星。”良いことある?” まぁ、現実はこれまで流星を見たからとて何ら運命を左右するほどの良い事は起こったためしはない。

地味でもいいから、見た後す何かしらささやかな喜びをかみしめるくらいの出来事があっていいのではと思う。

引越しの準備も佳境に差し掛かっている。明後日だ。両親の新居へ自力で運べるものはほとんど終えた。自分の新居へや粗方のものは運んだが、あと父から譲り受ける机を含めた小物類が残っている。引っ越し業者への経費は何が何でも削る。距離が距離だし、物の量も台車を使えば運べなくない物ばかりだからだ。

今回、安いベッドフレームを購入した。前の物を一旦処分したが、フローリングの部屋なので脚付きのもののほうが掃除などにも都合が良い。こういう類のものは大切に使えば、ジモティで”0円”でと謳えばすぐに引き取り手もつく。問題は最初の組み立てが面倒なだけだ。

午前中に注文をしておいた母のドレッサーが届く。受け取りをお願いしていた両親に”玄関先に置いておいて”と言って置いたが台所にあった。父が”あれ組み立てなあかんねやろ!?”と言うので、”置いといて!やるから!”と断ったが、父の言葉ニュアンス的には組み立てたそうな感じがした。昔の父ならいいのだけれども、身体の融通が利きにくくなっているので余計に時間もかかるし怪我をしかねない。

”開けたらあかんで”と言えば人間の性で開けたくなるもの。自分の新居で作業を終えて両親の新居へ行くと玄関に父の靴があった。”ん!?”と思って台所に行くと開封されたドレッサーの荷の部品が広がっていた。

”これ組み立てるの大変そうやで・・・”

と言う父。

”分かってるから置いといてと言ったのに・・・”

心の中で大きく呟き項垂れる俺。カラーボックスや簡単な組み立てなら暇つぶし、ボケ防止に任せるんだけど。やっぱりこの人「寿司」職人よりも、工具扱う何かしらの職人の方が向いている。とにかくたくさんの工具、部品をいじるのが好きな人だ。引越ししてから一緒に組み立てるか!

明日は昼までの勤務の後、夕方までの時間だけでどれだけ事を片付けることができるだろうか?通常一人の引越し分量の1.5倍ならぬ、ほぼほぼ1.7倍くらいの両親の引越しを含めた準備作業。

”あっ、猫神様もいたな・・・”


もう俺50前ですけど・・・。



正美








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