国宝が8万点って・・・

 

"折角福岡に立ち寄るんだし神話巡りをしよう!"と、飛行機を予約する段階から考えていた。父の実家の草刈り作業が主たる目的とはいえ、それぐらい自分の趣味興味の時間を充てても罰は当たらない。仕事の休みを割いているんだし・・・。

プランAとBがあった。Aは片道2時間ちょっとかけて大分の宇多まで車を走らせ、宇佐神宮に行くというプラン。十分日帰りも可能だった。ただタイミングじゃない気がする。Bは福岡県内の神話、古事記/日本書紀に関わる神社を巡る。宗像大社・辺津宮、宮地嶽神社、志賀海神社の3社。結局、高速道路とガソリン代が結構するので、1社巡りだけで散財するのは勿体ないのでBプランに決めた。



福岡空港のニコニコレンタカーで車を借りて出発。まずは「宗像大社・辺津宮」所要時間は約1時間30分弱。下道を走り続けるので何だかんだと時間がかかった。大きな駐車場には車はさほど埋まっていない。この神社を訪ねた理由は日本神話で登場する「宗像三女神」が宗像大社の辺津宮、中津宮、沖津宮にそれぞれ祀られているからだ。その三女神とは天照大御神と素戔嗚尊が誓約した時に、天照大御神が産んだのが田心姫(タゴリヒメ)、湍津姫(タギツヒメ)、市杵嶋姫(イチキシマヒメ)の三女神のこと。車で行ける辺津宮には市杵嶋姫が祀られている。

その他の女神の湍津姫(タギツヒメ)は船で15~20分隔てた大島にある中津宮に。そして田心姫(タゴリヒメ)はさらに海を隔てた沖ノ島にある沖津宮で祀られている。ただその沖ノ島は神職以外立ち入ることが基本禁じられている女人禁制の島だ。年に1回の神事に抽選で選ばれた人々だけ特別に上陸が許されるが、その際にも厳しい掟を守らなければならない。

”「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群”として世界遺産登録も果たしている。



本殿で参拝を済ませたあと、まず「高宮祭場」にむかった。市杵島姫命が降臨したという場所だそうで、社殿のない古代の祭祀場。何となく沖縄の御嶽の雰囲気がある。写真を撮っても良いか迷ったけど、大丈夫っぽい感じがしたので撮らせてもらった。



残りの女神の湍津姫(タギツヒメ)と田心姫(タゴリヒメ)は辺津宮の第二、第三の宮でも祀られている。つまりこの二つの宮も参ると「宗像三女神」をすべて参拝したことになる。できればちゃんと大島にも足を伸ばし、さらにもし縁があるなら沖ノ島に足を踏み入れ、禊、そして沖津宮を参拝してみたいとは思う。


最後に迷ったが神宝館に入ることにした。大人800円。これが思った以上にすばらしかった!沖ノ島で発掘された祭祀具等8万点の国宝の一部だけども、1階、2階の展示品は見応えがある。さび付いた破片でさえも国宝になる。それだけ沖ノ島で発掘された品の重要性を感じた。入場時にみるイントロダクションのビデオの説明では宗像氏が沖ノ島で国家祭祀を行っていたのは持統天皇、ちょうど「古事記」「日本書紀」が編纂された時代。今読んでいる「日本書紀」では下巻の頃なのまだ読めていない。なかなか上巻の神代の時代の理解が進まないのでまだまだ先かもね。






そうは言っても、こうして展示品を眺めながら”これかぁ~”なんてわかるものあると見学してて嬉しくなるね。ここの神宝館は入場する価値は十分にあった。

神社をでる前に御朱印をもらった。


とても綺麗な筆。またご縁があれば来れますように!


正美














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