ビストロBarデビューした両親・・・

ビストロBar「hana」

 先日、両親をマンションの階下にあるビストロBar「hana」に初めて連れて行った。

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夏場の夕食前、銭湯の帰りに一杯よく引っかけていた。その後通常営業になり18時からとなっても、夕食後こっそりと一杯飲みに行っている。いつも白ワインと何か一品だが、大概は「生ハムと長芋の天ぷら」だ。適当な大きさの長芋を生ハムで包んで”カラッ”っと揚げている。粗挽きの黒コショウのアクセントでとにかくうまい。

折角だしそのお気に入りの一品を食させてあげようかと誘った。後期高齢者の両名(父:80歳、母:76歳)が洒落たビストロBarの敷居を自ら跨ぐことは決してない。これまでの人生でもなかっただろう。こういうのもちょっとした経験だし、静かに(静かすぎる)老後を過ごす二人には刺激となるだろう。18時の開店に合わせて家を出た。そして当然一番乗りだった。

「生ハムと長芋の天ぷら」

両親は生ビールを注文し、自分はいつもの白ワイン。そして店長さんにいつもの「生ハムと長芋の天ぷら」をお願いをする。付きだしにはカリっと焼かれたおつまみサイズのバゲットにかぼちゃとレーズンが混ぜられたクリームチーズが乗せられている。母はちょっと歯が悪いので手を付けなかったが、食べた父は”旨い”と気に入ったようだ。

次いで出された「生ハムと長芋の天ぷら」を食した二人はとても”美味しい”と食べていた。この一品は自分の中では当たりで白ワインには良く合う。ここに引っ越してきてやっとちょい飲みに行きたくなる距離感まで近くなったお店。自分への褒美ではないが、自分だけの時間を感じる為にこそこそ家を抜け出す。 

いつもの白で・・・

口数が増えてきた二人。昔両親が営んでいた店近くの市場の人達の話になり、当時はああだ、こうだった。こんな人たちと飲んでいたとか話し込んだ。幼少の思い出にしっかり刻まれている当時あった市場の記憶がよみがえる。ふとしたトリガーでその記憶が蘇ってくるんだなと思う。どんな店だったか、店のおっちゃん、おあばちゃんがどんな感じで働いていたか。そして他にどんな人がいたかとか。

”良い時代”という言葉で片づけてしまうにはあまりにももったいない良い思い出だなと当時を振り返る。市場とかが無くなっていく過程に、今では当たり前の大型スーパーなどの個人では太刀打ちできない企業の力があった。一店舗消え、また消えていく。シャッターの閉まる店の数が増えていくのを自分も間近で見て感じた。

そういった環境の中で幼少期を過ごしたからだろうか、今こんなおっさんになってしまっても人との繋がりを、繋がらずともそれを感じる仕事、場所等々を無意識に選んでいるるんだな。人との会話に人情味を強く感じる方が自分には心地良いんだと思えるんだよな。当時と比べると人と人との関わりが本当に希薄に感じる。まぁ、今はその方が楽な世の中なのかもしれないけどさ。

「かまたく」の最後のピース

お酒が少なくなり、もう一品だけ注文をする。カマンベールチーズとたくわんのスライスの「かまたく」。これは父と自分だけ。これは赤ワインの方が合うね。さっと食して、夕食に部屋へ戻ることにした。ちゃんと「生ハムと長芋の天ぷら」の注文の仕方も教えたし、二人だけで来ることがあるかもしないので、帰り際に店長さんに両親を紹介だけ済ませてた。

自分はまた一人で来るけどさ・・・。


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正美


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