今も昔も同じ世界・・・

 

休みの日。母方の実家の清掃の為、尼崎に早朝から出かけた。清掃の為だけにわざわざ朝から出かける必要もないけれど、この日は子供の頃から成人するくらいまでだろうか、特に「モーニング」(朝食セット)好きな母親の影響で通った喫茶店「ポアール」で、当時のように「モーニング」を頬張ろうと家を早くに出た。

一先ず産土神社の「大島神社」で挨拶をすませ、実家の風通しの為に窓をあけてから、喫茶店へ向かう。昭和な喫茶店に“あるある”ドアに付けられたベルの音が、ドアを強く引いた時に鳴った。ふと自分が子供の頃、このドアを引いて喫茶店に入る小生意気な姿がイメージが湧いてくる。


全く何も変わらない。外観も、内装も。変わったのはオーナーの”おっちゃん”と”おばちゃん”の歳をとった姿、そしてお客さんの数が少なく穏やかだったこと。昔は「モーニング」が生活に溶け込んでいた人たちの集まる場所だったので、8時くらいには本当に賑わっていた。自分は大人に囲まれるのが当たり前だったな…。

”おっちゃん、久しぶり!”

”久しぶりやなぁ。何する?

”モーニング”

自分のカフェ好きの原点はここだろう。いつも大体はカウンターに座る。そして、おっちゃんがサイフォンで作るコーヒーがフラスコに落ちる様を見るのが好きだった。


今も昔も内容が変わらないモーニングセット。昔の「モーニング」の値段表もそのままある。コーヒー以外は変わっていないのでは?コーヒー付きは今でこそ350円。元々は300円だった。今でこそ朝マックだ、スタバだとコーヒーを飲みに行くが、近所「ポアール」があれば通うね。

しばらく、過ごしていると見覚えのある垢抜けたおばちゃんが入ってきた。

”あっ、おばちゃん久しぶり!“

”しばらく会わんでもわかんの?“

”わかんようなる出立ちかいな!“

と突っ込む。このおばちゃん、一応80越えの現役美容師。一応今は店開けるために西宮からバスに通ってる。うちの両親を昔から知ってるし、死んだ姉や自分のことをよく知ってる地元の生字引的マダム。結局、昔のように、

”あんたもう払ったんか?“

”いや、まだやで“

”おばちゃん、払ったろ!“

となる。ほんまに昔のまんま(−_−;)


色々ペチャラクチャラと話し込む。気を使う必要は全くない。美容師だった死んだ姉の話、昔の親父の話、そして何故か父の母(祖母)が佐賀から数回訪ねてきた時、祖母から聞いて話など、“そんな話があったのね“と昨年一年の流れで腑に落ちることも聞いた。おばちゃんがヒントをくれたのかもね。

今日の出来事でまたいくつか考えを巡らす。そして、今年も選択して齷齪(あくせく)とまた動くだろう。色んな事を片付けるためにね…


ほんと生まれ育った町は不思議な場所で空間だな…


正美






コメント

人気の投稿