DECEMBER 2024 ~ あれから10年も~・・・


 12月。

振り返ることは多々あろうけれども、先月の誕生日の節目の時に大体の事は振り返った。この12月はこれから1年の締めの社寺巡りや、年を越す準備がメインになる。残念ながら今年は両親を伴っての伊勢参拝は今の所考えていない。恐らく一人で行くだろう。両親がいない分、これまで先延ばしにしていた所に行けると思う。これからゆっくりと考えることにしよう。

実は10年前のこの月が添乗員生活にピリオドを打った月だった。9年間の添乗員生活。1年の半分近くは海外のどこぞやの国にいて、空を飛び、海を渡り、山を超え旅を重ねていたわけだ。ざっと40か国以上という感じ。一番良いタイミング、まだまだ体が動く30代に世界を飛び回り見聞を広めることができた経験がが今の自分の糧になっている。その後も引き続き外国人を関わる仕事に就いているのも何かの縁なのだろう。

何事もタイミング。ただ良いタイミングもあれば、そうでないタイミングもあるだろう。自分の場合は概して良いタイミングに乗っかって生きれているのかもしれない。それを感じたのはちょうど薄利多売の旅行業界に陰りがみえて、添乗員、そしてその業務に対する色んな締め付けが出始めた頃だったと記憶している。今では大問題だが「カスカラ」(カスタマーハラスメント)なんてまだあたりまえだったしね。その後もコロナ騒動もあり業界的にも大打撃を受けていた。そして自分は一社を経て今の会社にお世話になり、生活の上での「安定」の中にいたし、今もいる。コンフォートゾーンってやつかもしれないが、タイミングの決断が結果オーライだった。

いつかはまた機会があれば添乗員に戻るだろうが、現実的にはまだそうはいかない。きっと添乗員生活スタイルの方が都合のいい時期がくるのかなとやんわりと思っているが、今後の業界の動向次第だし、両親の健康状態次第だな。最近はほとんど当時の添乗員仲間とも連絡をとることも無い。その全員が続けているとは思わないけど、未だ現役で頑張っている人達には敬服する。体力的にもメンタル的にも本当に過酷なんだよね。

先月の誕生日に19年ほど前の新人だった頃のお客様で同年、同誕生日の知人から恒例のバースデーメッセージが来た。毎年お互いほぼ同じ文言の返信を繰り返している。という事は当時新婚で参加していたから、もうすぐ20周年だよね。凄いね!!!この知人が参加したツアーで思い出すのは、その知人夫婦ともう一組の新婚さん、さらに30代のご夫婦を乗せたミニバンがカプリ島の中腹レストランから猛スピードで港まで疾走する様にみんなで笑いながら楽しんだことだろうか。海外添乗デビュー戦3番勝負の先2つは機内でいきなりトラブル起こす客やら、いきなりツアーバスが玉突き2重事故に合うとか、ヒースロー空港のロストバゲージの洗礼を浴びるやら”添乗員あるあるトラブルシューティング”が重なり散々だった。おかげで癒されました。

子供の頃にやんわり抱いたいろいろな夢もなぜか叶った。添乗員としての最後のツアーはベトナム・カンボジアだったが、何ら緊張感無くこれまでの垢落しのつもりでツアーを終えた。今振り返れば、もうちょっと縁深かった国のツアーで終えても良かったかなと思う。ただハロン湾クルーズの景色や、最後のハノイから関空までの機上からの空の景色を見た時にがむしゃらだった自分に感慨深くなれた。その時はその後に続く、別人生での怒涛の2年は想像もしてなかったけどさ。(笑)

人生は1度切り。輪廻転生という宗教概念が実際にあるとしても、今の人生、今の自分、今の人格、そして周辺に存在する人々との経験は二度と再現、やり直しはきかない。だからこそ時として、相手に誤解を与えるようなリスクを冒しても、自分の1度きりの人生にチャレンジすることの大切さを体験し、体現できたそんなまだ「若い」と括られるころの思い出でした。

♪二度と巡れぬこの時代に

生きた証を誰もが残したい

心の扉開いたら

明日が見えたよ♪

まぁ、人生やってみなきゃわからないし、飛び込んでみてから考えて動いて行けばいいのよ!なりふり構わず、石橋叩いて渡れない自分だった。今は多少は叩きながらかな(笑)



正美

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