姉の死...


あっという間に過ぎた2週間だったような気もする。先月の26日に姉が他界し、直接的な血のつながった親族の一人ががもうこの世には存在しなくなったわけだが、大きく動揺したかと言えばそうではない。それは「死」というものに対しての自分の考えがあるからだと思う。死生観というものだ。それと現実に起こっている出来事に自分は俯瞰的捉え方に努めているからだ。



姉の人生に何らかの形で関わった人達は、それぞれの思い考えがあるのかもしれないし、体調を崩し先立ったことへの悔しさがあると思うが、姉の死に一番悔しい思いをしているのは両親であることには間違いはない。通夜の夜、準備された祭壇に飾られた姉の遺影を背景に両親の写真を撮ってあげた。そして自分も入り自撮りで4人の記念撮影をする。ふとあることに気が付いた。

”4人の記念撮影ってこれまで撮ったことがあったっけ?”

記憶をたどるが無い気がする。よく子供の頃のアルバムを見た時期があったが4人だけの記念撮影はすぐに記憶に浮かんでこない。あるかもしれない。しかし、意識して4人だけで写真を撮ろうとしたのは今回が初めてではないだろうか?姉が卒業アルバムの欠席者のような感じにはなっているが。現像した写真を見ながら、気丈に姉を送る両親の姿が印象深い。



葬儀を終え火葬場に向かうと神仏の計らいかもしれないと思うことがあった。火葬場での姉の送り人を担当してくださったのは、私と姉の近所の幼馴染の友人だった。二つ年上の彼は当時何かと自分に優しく接してくれたことをよく覚えている。未だに私の事を子供の頃のあだ名で呼ぶ彼との再会は30年以上ぶりだったと思う。火葬を終え、収骨は別の担当者だったそうだがわざわざ代わってくださって最後まで姉の送り人を務めてくれた。彼は姉との関りはさほどないかもしれないが、身近に同じ幼少の時間を過ごした人たちの一人には違いない。

4人が3人になった。両親とはこれから色々と話し合いながら、自分達がどのような選択を選ぼうと思う。それらが良い方向へと通じる道であると信じ。


Sarah McLachlan - Angel


失うものがあれば、得るものもある。
新しいものを手に入れるには、手放すことも必要だ。
ただ前へ進め。

安らかに・・・。


正美/Masami



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